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日本では預金金利が規制されているので、預金者は過去10年間で32兆円から51兆円も損をしたアメリカの政府が試算として明らかにしたこの数字をみて、大蔵省や日銀もあわてましたが、日本の預金者もびっくりしました。日本の銀行が世界でシェアを拡大しているのは、預金金利が低く決められていて、資金を安く調達できるからだ。アメリカのように、預金金利が完全に自由化されていたら、日本の銀行も安い金利で外国の企業に融資できない。日本の銀行の競争力は、預金者の犠牲のうえに成り立っている、というのがアメリカ政府の理屈です。日本の預金金利規制は、戦後のカネ不足時代の産物です。企業が安い金利で借金できれば設備投資が増加し、経済成長も早まります。企業が豊かになれば給料も増えて、国民の生活は楽になります。金利は低くても、経済発展を通じて預金者はむくわれる、という社会契約ができていました。しかし、個人貯蓄の残高は1991年末で803兆円。単純に計算しても金利が1%下がると、預金者の利息収入は8兆円も減ります。いまや国内でも、「低金利にもいいところはある」といって、納得してもらえる時代ではありません。